冬季に備えた施設の省エネ対策

前代未聞のデマンドが押し寄せる2020年、職場や家庭での寒い日に向けた建物の準備はおすみですか。

まだ時間はあります。ここでは、冬季にエネルギーを節約し、光熱費を削減するために役立つ、トレインの建築専門家によるヒントと推奨事項をいくつかご紹介します。

 

1. 建物の変化を理解する

建物の使用方法や稼働時間は、冬の到来によりいつでも変化する可能性がありますが、特にこの時期は、在宅勤務をしているのか、オフィスに出勤しているのかによって変化します。建物やシステムのデータを確認して稼働率をモニターし、現在の利用ニーズをサポートするために機器やシステムの設定値を調整します。自動スケジューリングを使用して、建物のエネルギー消費量を削減しましょう。

 

2. 適切なメンテナンスでトラブルを回避

適切なメンテナンスは非常に重要です。吹雪の真っ只中や、場所によって追加のロックダウンが必要な場合には、機器の停止は避けたいものです。HVACシステムと機器をチェックして、正しく機能しているかどうかを判断します。システムの性能を最適化するために、フィルターを交換し、熱交換器に亀裂がないかどうかを確認します。また、ボイラーとストローキングバルブをチェックして、外気取り入れ口が最低設定になっているかどうかを確認する必要があります。

 

3. エコノマイザーを賢く使う

多くの場所では、寒い月は湿度が低く乾燥した天候のため、エコノマイザーの活用が最適です。エアサイド側のエコノマイザーは、より涼しい外気を使用して、循環した室内空気を冷却するよりもエネルギー効率が高い室内の温度を下げるために使用しています。多くの建物には約15℃以下の損益分岐点(建物が機械冷却を使用して開始する温度)があります。多くの場合、建物を外気で予冷して、朝は少し涼しく運転することができるので、居住者の快適性を損なうことなく、日中にゆっくりと居住設定値を上昇させることができます。

 

4. 建物の実地検証を実施する

省エネを発見して効率を向上させる簡単な方法の1つは、実地検証することです。目視検査は、簡単に修正できることが多い欠陥を発見するのに役立ちます。例えば、建物の特定の部分で使用されているスペースヒーターに目を光らせてください。そのゾーンが他のゾーンよりも低温で稼働している理由と、その対処法を検討してください。

検査の過程で建物の外壁をチェックします。外側のドアや窓がすべて閉まり、適切に密閉されていること、屋根の排水溝やフィルターにゴミが付着していないことを確認します。

 

5. 計画を見直す

設備の故障や天候に関連した停止は一年のうちでいつでも起こりうることなので、寒い時期のニーズに対応したコンティンジェンシー・プラン(緊急時対応策)を用意しておくことが重要です。停電や緊急事態が発生した場合に建物を稼働させ続けるためのプロセスと手順の概要を決めておきましょう。特に近年は、地域で予期せぬロックダウンが発生した場合に、どのようにして建物を稼働させ続けるかについても言及しておく必要があります。

 

6. 公共料金を知る

光熱費の請求は通常、夏季の方が高くなりますが、冬季には需要を減らしたり、シフトしたりすることでコストを下げることができます。

季節の変わり目には、公共料金の請求日を知ることが重要です。例えば、請求サイクルが12月15日に終了し、12月16日と17日が季節外れに暖かい日であることが分かった場合、その短期のために冷凍機を運転する以外の方法で建物を冷却する方法を見つけてみてください。

冬の近づきに敏感になりましょう。11月頃が、建物が寒さに備えているかどうかを確認する最適な時期です。お客様の冬の備えを判断し、改善のための追加提案はトレインの建物の専門家にご相談ください。

 

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