改修か交換か:設備更新戦略を決定する4つの質問

建物の老朽化に伴い、空調設備を交換するか改修するかの岐路に立たされるかもしれません。米国エネルギー情報局の報告によると、商業ビルの約半数が1980年以前に建設されたものであることがわかっています*。設備が老朽化したり、耐用年数が近づいたりすると、お客様は「改修するか、買い替えるか」という決断を迫られます。

お客様の施設や建物のニーズに最も適した選択をするために、以下の4つの質問の答えについて検討してみましょう。

1. レトロフィット(改修) vs. リプレイス(交換) そのROI(投資収益率)は?

改修と交換・アップグレードのROI(Return On Investment:投資収益率)は、お客様の決断に大きな影響を与えます。ROIは、どちらの決定においても起こりうる損失と利益を明らかにするのに役立ちます。まずROIの評価を開始するには、総所有コストを計算してください。オプションを検討する際には、設置コスト、運用コスト、サービス要件など、すべてのコストを考慮することが重要です。

例えば、電気代は機器の生涯コストの大半を占めるため、エネルギー効率の高い改修を行えば、機器の総所有コストの削減につながります。改修しても電気代の節約にならない場合は、買い替えを検討してください。

総所有コストがわかったら、特別な割引やエネルギーインセンティブ省エネ補助金の機会がないか確認しましょう。また、補助金の対象となる場合もあるため、新しい機器の初期費用を相殺することができます。

2. その機器は施設のどこに設置されていますか?

地下の機械設備室や、音に敏感な高電圧の場所など、手の届かない場所や規制された場所に設置されている機器には、極端な障壁がある場合があります。建物の内外を問わず、簡単にアクセスできる機器であれば、余分な工事をすることなく、取り外して新しい機器と交換することができます。

トレインは、問題のあるエリアの機器をアップグレードまたは交換するために特別に設計された、さまざまなソリューションを提供しています。例えば、小型のターボ冷凍機は、一般的な製品に比べて20%短く、幅1,830 mm x 高さ 2,030 mmの標準的な2枚扉から搬入可能で簡単に取り付けることができます。また、まだ交換時期ではない機器については、重要なコンポーネントを交換することで、効率性を取り戻し、機器の寿命を延ばすことができます。

3. 機器の残りの生涯性能はどれくらいですか?

時間が経つにつれ、老朽化した機器は進歩する技術やインフラに追いつけなくなります。しかし、機器の耐用年数を知ることは、今後の方針を決めるのに役立ちます。例えば、機器があまりにも古くなっている場合は、改修の対象にならない可能性があります。また、まだ十分な性能を保っているのであれば、寿命が尽きるまで稼働させることで、最適な代替品を入手する時間を確保することができます。

一方で、改造することで性能を向上することが可能な比較的新しい機器であれば、機器の耐用年数を延ばし、性能を向上させることができます。このように、機器の平均的な寿命を考慮した上で、空調設備パートナーに後付けオプションを説明してもらい、アップグレードのニーズに合った最適な決断をしてください。

4. あなたの設備の接続能力は?

建物の中は、ビジネスの意思決定に影響を与えるデータで満たされています。データを分析すれば、建物や設備に関する貴重な情報を得ることができます。これらの情報を収集するためには、建物を接続する必要があります。つまり、すべてのものが連携して、効率的で快適な環境を提供することができるのです。しかし、旧式の機器では、接続ができない場合もあります。

機器が接続可能になるためには、スマートな技術と機器の制御が必要になります。現在の機器で改修が不可能な場合は、交換することで様々な機能を導入することができます。適切な空調設備パートナーは、新旧の機器に対して、空調を、照明・セキュリティ・水処理といった他の設備と接続するアプリケーションや、データを積極的に分析する機能を提供することができます。

 

これら4つの質問の答えを知ることで、機器の性能を向上させ寿命を延ばすことができます。改修か交換か、どちらを選ぶにしても、トレインはお客様をサポートします。トレインは、お客様の特定の改修ニーズに基づいてソリューションを設計し、お客様に最適な機器のアップグレードを提案いたします。お客様のニーズに合った最適なソリューションを提供できるパートナーを持つことは重要なことです。

 

* Navigant Research, Global Building Stock Database, Commercial and Residential Floor Space by Country and Building Type:2014-2024, pg. 1